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2004年12月13日月曜日

長野県下伊那郡上村下栗 拾五社神社の霜月祭 その1

●下栗
下栗は、上村の南に位置し、標高800メートルから1100メートルの急傾斜地にある集落。
下栗の霜月祭を、見てみたい。という、毎度ながら単純な発想で拾五社神社を訪れました。

●祭の起源
霜月祭の起源は不明らしいのですが、地元の方のお話では、一説として、300年程前にこの地を納めていた遠山氏に由来するとのことでした。厳しい年貢の取り立てに耐えかねた農民たちが当時一揆を起こして遠山氏を滅ぼし、その後、遠山郷で流行病が広がったことから、村人はこれを遠山氏の祟りと考えるようになり、遠山氏の霊を鎮めるために祭りを始めたということです。

●面
拾五社神社は合祀している神社なので、祭りに使われる面(オモテ)がすべて2つずつあり、全部で48面あるそうです。他の神社では4人で舞う舞も、8人で舞うのだそうです。また他の神社にはないタツガシラという面がここにはあります。
●スケッチ
 


8:45
宿泊した民宿から歩いて坂(急斜面)を上ること20分。12月とは言え、軽く汗をかいて拾五社神社に到着。霞がかかっていますが、林の中に祭りの準備が整った神社があります。
鳥居には新しいしめ縄がかけられていました。
中に入ると、中央ではすでに薪が焚かれていました。
9:15
村の人たちが集まってきました。
9:20
氏子の皆さんが、神官さんにお払いをしていただき、祭りの開会です。
区長さん、神官さんのご挨拶の後、皆にお神酒がふるまわれました。
9:30
白装束に烏帽子をかぶった方が7人、御神体の方を向いて並び、氏子の人たちは地にゴザを敷いて座ります。そして皆で鈴や太鼓を打ち鳴らしました。
9:48
ゴザに座って、地元の子供さんと共に私も甘酒を頂きました。
9:55
神社を出て、沢へと歩いて行きました。
白装束の方達を先頭に、鈴を鳴らす人、笛を吹く人、太鼓を叩く人、子供を背負った人たちが続きます。私も後ろについて行きました。
10:08
5分程で沢に着くとさっそく、沢を挟む木々にしめ縄を結び付け、しめ縄が沢の上にかかるようにしました。
木の根元に、「富士浅間大神」が祀ってあり、米、塩、お神酒をお供えしました。
  
 

この沢で、祭りに使う水を、小さな子供たちが柄杓でくみました。
ここでも、お神酒と漬け物が全員に配られました。既に3杯目です…。

長野県下伊那郡上村下栗 拾五社神社の霜月祭(しもつきまつり)
2004.12/13 絵と写真、文:遊樹