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2012年12月29日土曜日

2012年も残すところあとわずか

いつもの年より寒さが厳しいようですが、皆さん、お元気でしょうか?
皆さんにとって、今年はどんな年でしたか?
そうですねぇ…私は…今年はあっという間に一年が過ぎ去ってしまった感じがします。慌ただしい年だったのかなぁ。放牧舎の忘年会の時に、今年の5月に行った遠山郷・天龍村が、ずいぶん昔の事みたいと話がでたぐらい。そうそう、このブログ、9月からしばらく書き込みしていませんでしたが、放牧の皆もそれぞれ、ちゃんと活動していますので、ご安心ください。


金柳、来年の干支のヘビみたい!!
これから、お正月の準備ですね。私は、今日お正月花を活けて、これからちょっぴりおせち料理を作るぐらいかなぁ。おせち料理作らなくてもいいのでしょうが、なんだか作らないとお正月が来ないような気がして。心の底にちゃんと、歳神様を祭る気持ちが備わっているのかもしれません。

昨年はJAZZの生演奏を聞きながら年越しでしたが、今年はまじめに絵を描きながら、年を越そうと思っています。まぁ、これが本来の私らしい姿かなぁ。
皆さまも、どうぞよいお年をお迎えください!

2012年9月11日火曜日

夏の二風谷

 8月25〜28日、放牧メンバー4名で二風谷へ行ってきました。夏の恒例行事になっています。放牧舍にとっても大切な土地であり、私個人も、いいエネルギーをもらいリラックス出来るみたいで、二風谷へ行くといつも元気になります。そんな旅の様子を少し記載しますね。

 25日、お昼に羽田空港で待ち合わせして、飛行機で新千歳空港へ 。レンタカーをかり、岩井ちゃんの運転で二風谷へ。いつものように富川で買い物をしてから向かいます。富川で妊婦のめぐちゃんに会い、皆でおなかをなでで、元気に産まれますようにと、気をおくりました。買い物後、萱野家へ。れい子さんの畑の甘〜いトウキビを食べ、仏前のお花をきれいにして、のんびり過ごします。
階段の窓からみた風景
  畑の向こうにあるチセが、漏電で焼けてしまい跡形もなくなっており…言葉にならないぐらい凄くショックを受けました。
 夜7時から語り部の会に参加。毎回2人ずつ、昔の暮らしの様子など色々語ってくださるようです。帰ってきてから夕食とり、岩井ちゃんの作ってくれたケーキで、ちょっと早めのれい子さんの誕生日をお祝い。
 そして11時16分十勝地方南部震度5弱の地震。二風谷も震度4ありました。横揺れだけでしたが、結構長い揺れで身体が強ばりました。私はお風呂に入ろうと思い、着替えなど準備していたところ。2階で横田ちゃんと一緒にじっとしていました。地震情報をききに1階へ降りていくと、れい子さんが風呂場に誰かいたのではないかと心配されていました。ほんと、私、裸でお風呂場でなくてよかった(笑)勇敢にもせっちゃんだけが、ちゃんと戸を開け、出口を確保してくれていたようです。さすが!!
 れい子さんはやっぱり地震が恐かったようで、気持ちが落ち着くようにと、岩井ちゃんと共に深夜2時までずっとお喋りしていました。札幌で教えているサラニプ(背負い袋/編み袋)、ビニール紐でサンプルを作ってから教えているそうで、現物をみせてもらったり。それから耳や顔など黒くなったとシミを気にされており、仕事が手につかないとか。そのシミも消えたり出てきたり、毎日変わるようで、見ていて飽きないそうです。鏡を覗き込んでいる姿は、とっても乙女でした♪



カジカかなぁ?
  26日、夜遅くまで起きているので、朝はゆっくり起床。朝起きたら、玄関の所に木幡のさっちゃんからお野菜が届いていました。採りたて野菜、嬉しい〜!ありがとうございますと思いながら、さっそく朝食に使って戴きました。
 この日は6名で支笏湖へドライブ。二風谷では小雨が降っていたのですが、支笏湖へ着いた頃にはピーカンの青空。支笏湖の水があまりにも綺麗だったので、支笏湖観光センター辺りで車を降り、靴下を脱いで、水辺に足をつけます。う〜ん、気持ちいい♡小さな魚もいっぱいいますよ。



透明度が高く、水草もよく見えます
その後、3対3に分かれて、40分間ペダルボートに乗ります。ハンドルの舵はあまり利いていませんでしたが 、自転車のようにペダルをこぐと、ゆ〜らり、ゆらり、心地よく動いていきます。 山にかかっていた雲もだんだん流れてゆき、紋別岳、恵庭岳、風不死岳や樽前 山までもよく見えます。






ペダルボートと風不死岳

 しっかり遊んだ後は、ビジターセンター周辺で昼食。 昼食後はデザートに外でソフトクリーム。皆が休憩している間に、岩井ちゃんと一緒にちょっと散策。こちらにもカヌーやアヒルボート、遊覧船もあるみたいです。でも、先ほどいた場所の方が私は好きかなぁ。




うっとり(^o^)/




 
 最後に赤い橋が見えたので、そこまで足をのばしたら…エメラルドグリーンのような美しい川が!!橋から身をのりだして、千歳川を見入ってしまいました。光の加減とチトセバイカモという藻で、こんなに美しい色が表れたようです。

  二風谷へ戻り、夜はアイヌ語教室。志朗さんが先生です。私たちが行く時は、毎回志朗さんが先生だったので、そういうものだと思っていたら、年に4回だけ志朗さんが担当しているとか。貴重な4回のうちの1回を受けていたんですね。今回の授業は、会話になっているアイヌ語だったので、身近に感じました。日常生活でも使えそう。「ソンノ ケラアン フミ」(訳:とっても美味しい!!)と言うふうにね。




おめでとうございます!!


27日。今日は、れい子さんの81才の誕生日。午前中にケーキを買いに行き、午後は資料館の掃除。夜は12人集まって、皆でれい子さんのお祝いをしました。お花贈呈から始まって、花火まで。楽しい時間でした〜。皆さんが帰った後も、岩井ちゃんとれい子さんの3人でキャピ、キャピ、深夜3時までガールズトーク。内容は、ヒ・ミ・ツです。











ソンノ ケラアン フミ
  28日、午前中は資料館の掃除の続き。昼はれい子亭、開店。れい子さんが作る特製ラーメンをいただきます。これがまた美味しいー!!
 午後は仕事中のさっちゃんの所と、るみ子さんの所へご挨拶。5時半ごろ戻り、慌てて荷物をまとめます。コレ持っていきなさーい、アレも持っていきなさーい、という声。気がついたら、荷物と同じぐらいの量の野菜!愛情たっぷり、心のこもったお土産をいただき、空港へ向かいました。





 
 いつもより1日長い、3泊4日の旅でしたが、時間はまだまだ足りない感じ。来年は、れい子さんの生誕した土地、奥尻島へ行く予定です。さぁ、どうなるかなぁ?目標の張り紙もしてきた事だし、実現できるように頑張りま〜す\(^0^)/

2012年7月26日木曜日

テマヒマ展<東北の食と住>

後輩に教えてもらった企画展をご案内。

テマヒマ展<東北の食と住> 2012年4月27日(金)〜8月26日(日)

会場は六本木の21_21 DESIGN SIGHTです。
ディレクターが佐藤 卓さんと深澤直人さんだったりするので、チラシから何からすごくおしゃれ感いっぱい。
良かったら是非。

サイト http://www.2121designsight.jp/program/temahima/

2012年7月17日火曜日

ベン・シャーンと福田平八郎

35℃をこす猛暑が続いていますね。節電と思い、控えていた冷房もとうとう、つけてしまいました。梅雨明けしたのは嬉しいけれど、熊本や大分の豪雨が気になります。災害がなく、もっと穏やかに過ごせたらいいのですが。

勉強会として参加しているグループ展。第6回から絵を出しています…
暑い時は涼しさを求めて、あえて外出するのも、いいかもしれません。私も先月グループ展をやっていたのですが、画廊や美術館へ足を運ぶのもよいでしょう。そんな暑い日に見にいった展覧会2つ、ご紹介します。










「ベン・シャーン クロスメディア・アーティスト
 ー写真、絵画、グラフィック・アートー












ベン・シャーンはリトアニア生まれ、アメリカの画家。写真では載せていませんが、ポスターなど、ペンタッチのような線(実際は筆で描いていたそうです)に見覚えのある人は多いはず。日本では約20 年ぶりの回顧展です!
ベン・シャーンとの接点を考えてみますと…
昔、高校の先生からチラシを頂いた事があったり、ベン・シャーンが 通っていたアート・スチューデンツ・リーグ(米,NY) は、恩師や友人も通っており、私も見学にいった学校。仕事で使うテキストにも作品がたくさん載っており、とにかく色々ご縁があるみたいです。

いざ、福島県立美術館へ!!
あら?チケットが安いと思ったら、絵画作品19点と写真が出展していないとの事。この展示は巡回展でしたが、米国の美術館7館の所蔵作品、放射能の不安で福島だけ貸し出し取りやめ。ニュースで知っていたけど、残念な事です。ない作品はパネルなどで、フォローしてありました。でも、落ち着いた空間で作品が見られて よかったですよ♪

ベン・シャーンは、画家でもあり、デザイナーでもあります。当時、両方する人は少なかったのではないでしょうか。粟津潔や山藤章二、和田誠など影響を受けた日本人も多いようです。あと写真もステキでした!!記録的な写真なんだけど、何かあたたかい、ベン・シャーンの人間を感じるものでした。それから、写真をもとに絵を描いた事も知らなかったなぁ。ノーマン・ロックウェルのようなリアルな感じとは違い、個性的なちゃんと自分の絵になっていたから気がつかなかったのかもしれません。

「福田平八郎と日本画モダン」










 次に母の影響で私も好きになった、福田平八郎(1892~1974)。久しぶりにその絵を見てきました。単純化された形と明快な色調、絵に微笑みかけたくなるような作品たち。後半の展示にはなかったのですが、代表作には「漣」があります。

今回、心 引かれた作品は、平八郎が30代に描いた作品。先ほど説明した作風とは異なり、素直に写実的に描いた「牡丹」163.6×287.6の大きな作品。花びらの繊細な質感、妖艶だが、どこか奥ゆかしさまで感じる、絵に吸い込まれそうなぐらい見入ってしまいました。若い頃と晩年と、絵がどんどん変化したようにも見えるけど、おおらかさの中にも常に追求心があったのだと思います。

他には同時代に活躍した画家たちの作品もありましたよ。加山又造「千羽鶴」、奥村土牛「木蓮」、山口蓬春「榻上の花」、杉山寧「宋磁静物」、東山魁夷「白い嶺」、加倉井和夫「冱田」など。モダンでよい作品が多く、有意義な1日となりました。

これから暑い日々が続きます。私はもう既にバテ気味ですが、6月に酢と氷砂糖で漬けた小梅ジュースがいい感じになってきたので、 クエン酸たっぷりのこのジュースで何とか、のりきろうと思っています。皆さんもどうぞご自愛ください。

2012年7月9日月曜日

「小麦と武蔵野のくらし〜人が集まればうどん」

江戸東京たてもの園特別展「小麦と武蔵野のくらし〜人が集まればうどん」に行ってきました。


楽しかった〜。
知り合いの学芸員さんに隅から隅までとても丁寧にご説明いただいて、充実したひとときとなりました。


武蔵野地方って小麦文化なんだな、と改めて認識。
学生時代からほぼ武蔵野地方に住んでいますが、この地方の生活文化をそれほど意識したことがなかったので、自分の足下を考える良い機会になりました。


そういえば、上京した当初、「ちくわぶ」の存在に驚きましたが、これも小麦で作られてますから、生活に根ざした食文化なんだろうかと、ふと脇道に逸れたことを考えてみたり…。








たてもの園は移築された建築物がたくさん公開されており、それらひとつひとつを見て回るのは本当に楽しいです。
中でも、三省堂(文具屋さん)がすごかった〜。

店先のたたきから、奥の間に至るまでの両サイドの、床から天井まで壁一面の引き出し収納の見事さ!
判り易く言うと、「千と千尋の神隠し」に出てくる釜爺の居る引き出しが壁一面にあるあの部屋みたいな…。

いや〜、収納の妙というか、収納の超絶技巧ここにあり、というか…。


他にも乾物屋の鰹節の棚とか荒物屋の雑多な感じとか面白かったです。
面白かったし、なんとなく懐かしい感じ。
店内が土間と板の間に分かれてる感じがすごく懐かしかった。


また行こっと。




















2012年5月30日水曜日

天龍村のお茶畑 Tenryu-mura tea gardens

2012年5月20日(日)長野県下伊那郡天龍村へ出かけました。
We went to Tenryu-mura, Shimo-Ina-gun, Nagano-ken on Sun., May 20, 2012.

先日、放牧メンバーのAYAが数年前に描いた「南信濃村のイラストマップ」を覚えてくれていた方から連絡があり、天龍村で作っているお茶のパッケージデザインの相談を受けました。
そこでこの日、放牧メンバー5人で現地へ出かけてみました。

Recently, Aya, one of our member, recieved a request of  packaging design for the green tea made in Tenryu-mura village. It was the reqest from Mr.Miyazawa who remembered the Illustrated map which she drew several years ago.
And on this day, five of our members visited him to Tenryu-mura village.

東京から車で約5時間。長野県の南端、愛知・静岡両県に隣接する山村で、村の中央を天竜川が流れています。

It took about five hours drive from Tokyo. Tenryu-mura is a mountain village at the southernmost end of Nagano Prefecture, and contiguous to Aichi and Shizuoka prefecture.
Tenryuugawa river is flowing in the center of the village.

依頼主の宮澤さんを訪ね、まずは、茶葉をお茶へ加工する工場を見学させて頂きました。

生産者から次々と持ち込まれる茶葉を、機械で加工してゆきます。

蒸したり揉んだり、さまざまな工程がありますが、なんと4~5時間で緑茶が完成するそうです。

We visited our client Mr. Miyazawa at the tea factory. Soon, we were invited to the factory tour.

Here, the tea leaves carried in one after another by tea growers are processed by machine.

To our surprise, the fresh leaves become dried green tea within 4 or 5 hours after various processes such as steaming and rubbing.


摘んだ茶葉が入っているコンテナ /The gathered fresh tea leaves

天龍村のお茶を煎れていただきました。いい香り!
Mr.Miyazawa served us a cup of green tea. What a fragrant!

打合せを進める友子/Tomoko gets on with the meeting
残念ながらこの日、AYAは来られませんでしたが、代わりに友子が中心となって依頼主の宮澤さんたちと打ち合わせをしました。

今はお茶の最盛期。
大変お忙しい中、加工場の外で、パッケージデザインに対するご要望や、お茶についてのお話を伺いました。

お話を聞いているうちに、村内のお茶畑が見たくなった私達。

Unfortunately, Aya could not come with us this time, but instead, Tomoko took the lead and made arrangements with the client.

At this time of the year, tea picking reaches its peak. The factory is operating at full swing. So, we had our meeting just outside of the factory to save the time.

Listening to Mr.Miyazawa's requests to the packaging design, we begun to wonder if we could see one of the tea gardens on this occasion.


嬉しいことに、天龍農林業公社の男澤さんがお茶畑へ案内して下さることに。ほんと忙しいのにスミマセン!
(^_^;)

左の写真で、山の中腹に見えるのが 仲井侍(ナカイサムライ)という集落 。

Luckily we got Mr.Otokozawa, Mr.Miyazawa's coworker, to show a tea garden. We really thank him for taking time in his busy schedule!

In the photograph on the left, you can see a tea garden located half-way up the mountain side. This area is called NAKAI-SAMURAI.


急峻な土地に貼りつくような一面のお茶畑。
一同びっくり!

There we saw a carpet of tea plants looks like sticking to the steep mountain and were amazed by the scenery.


集落の中へ行き、その場に立ってみると、谷底へ吸い込まれそうに…。

We crossed to the opposite side and stood in the garden. I felt as though I was inhaled to the bottom of the valley.



斜面に石垣を積んでお茶を栽培しています。/Tea plants are grown on stone-lined stairs.




今度は、谷へ下りていきました。運転するのに、かなり勇気のいる下り坂とピンカーブだと思います。岩井ちゃん、樋口くん、おつかれさま。

After a while, we went down to the valley. I guess it takes a lot of nerve to drive such a downward slope with pin curves. Thanks to Tomoko and Junichi, the drivers.

川のすぐ傍まで続く茶畑/The tea garden following right down to the river side

わずかな滞在時間でしたが、天龍村の太陽、風、山、川、そしてそこに住む人たちが、お茶を育んでいることを少し実感できました。

今回の依頼主である宮澤さん曰く、
「天龍村のお茶は、じいさん、ばあさんが一所懸命守っている。それを自分たちが守るんだ、地域を守っていくんだ、という凛々しさをアピールしたい。」

…!このパッケージデザイン、なかなか大変なミッションのようです。
でもやりがいがあります!
デザイン担当のAYAもこれから天龍村を訪れます。

メンバーも一緒に知恵を出し合うことにしました。まだ何もアイデアはないのですが。
さてさて、どうなることやら…。

つづく(予定)。

Although it was only a few hours stay, it gave me a small understanding of how the tea gardens in Tenry-mura are grown by its surrounding environment and people who live there.

Mr.miyazawa says,
"Our tea has been produced by hard working grandpas and grandmas of the village. And, we are committed to preserve our gardens and home by selling our tea.  I want to show our dignity to the people outside the village."

Whoa! That brings a sense of mission to the packaging design. But it's fun and challenging.
Aya, who is in charge of the packaging design, is going to visit the village in June.

And five of us decided to share ideas together and work with her. Though, I have no idea to share with at the moment.
We'll see how it goes.

To be continued later.  ( I hope. )

※海外からのアクセスがあるということで、今回は試しに英訳をつけてみました。
I hear that there are accesses from overseas to our homepage, and so I attached English translation for trial.

2012年5月1日火曜日

グループ現代ドキュメンタリー特集

放牧舍もたびたび個人的なお仕事などでお世話になっている、映像制作会社・グループ現代の特集上映が渋谷のアップリンクで開催中〜!

http://www.uplink.co.jp/factory/log/004407.php

ラインナップのなかで私が見たのは、『ミツバチの羽音と地球の回転』と『医す者として』、『農薬禍』の3本。

『ミツバチ』は、瀬戸内海の上関の原発建設に反対する島の人を追ったドキュメンタリー。この映画が完成した頃は、まだ世間も原発に対して無関心…というか、知識や実感のない人が多かったと思うけれど、今はぐっと身近な問題として、捉えられるはず。

『医す者』と『農薬禍』は長野県の佐久病院の、主に農民と関わり続けた地域医療のドキュメンタリー。「医者にかかるのは死ぬとき」と言われていた戦後の農村、病院で患者を待つのではなく、自ら農民のもとへ出掛けて巡回診療を始めた佐久病院のお医者さんたち。そして現代、地域医療の核として巨大病院へと成長した佐久病院。
「病院で働くときは専門医として、地域に出るときは何でもできる医者として。二足のわらじを履け」という故若月健一さんの言葉が印象的。全体的にソフトな仕上がりの『医す者』に対して、農薬をバンバン使っていた頃の人体への影響を記録した短編『農薬禍』を併せてみると、農民とお医者さんの壮絶な医療の現場が、見えてきます。

ラインナップ中、『医す者』『内部被曝〜』の2作品以外は、5月5日までの集中上映です。

2012年4月22日日曜日

新島スミレ、咲きだしました


タイトル、まるで「冷やし中華はじめました」みたいですね(^_^;)新島スミレは、白く、中央がほんのり紫色。今年も可愛い花が咲きだしました。10年ぐらいたつのかなぁ…新島の方から種を頂き、ずっと大切に育てています。暑さ、寒さにも強く丈夫で、毎年、楽しませてもらっています♡

第19回四月祭

春になると千駄木画廊のグループ展、四月祭!!今年も油彩の小品、2点を出品しました。展示期間が4月12日(水)〜14日(土)だったので、イタリア旅行と重なってしまい、私はオープニングパーティー、欠席。あぁ〜残念(T・T)画廊の方がだしてくださる、手作り料理がとても美味しくて、いつも楽しみにしているんですよ。今年は80人ぐらい集まったそうで、たった10分でお料理がなくなってしまったとか。パーティー、賑わっていたようで本当に良かったです。












[ダリア」










千駄木画廊
〒113-0022 文京区千駄木1-20-8
TEL:03-3823-5021
第19回 四月祭
2012年4月4日(水)〜14日(土)
日曜日休廊
11:00~18:30(最終日16:00まで)









2012年4月21日土曜日

イースター前のイタリア旅行


3/31~4/7、イタリアへ行ってきました。いつものスケッチ旅行ではなく、今回はツアーで珍しく母と一緒の旅。家族旅行は今までに何度もあったけど、母と二人では初めてで、感慨深いものがありました。ミラノから入り、ベローナ→ベネチア→フィレンツェ→ピサ→オルビエート→ポンペイ/ナポリ→ローマと、北から徐々に南へ下っていく旅。イタリアは日本より暖かく、東京でいうと4月下旬の気候かなぁ。若葉が美しく、ミラノでは藤や八重桜が満開でした。
東京よりひとあし先に花見気分♪








ヨーロッパでは、イースターの前後2週間は学校がお休みになる事が多く、どこに行っても人が多くて、びっくり!旅の写真を全部載せると、大変な事になるので、今回はイースター前の風景を少しレポートしますね(^_^;)
  

まずは、イースターについて、ちょっと解説。イースター(復活祭)とは、キリスト教の典礼暦における最も重要な祝い日で、十字架にかけられて死んだイエス・キリストが三日目に復活した事を記念する日。日本では馴染みがあまりありませんが、「春分の日の後の最初の満月の次ぎの日曜日」がイースターなので、年によって日付が変わります。というわけで…今年は4/8(日)。ちょうど、お釈迦さんの誕生日でもある花祭りとも今年は重なっていたんですね。

ミラノのドゥオモとひまわりを持った現地ガイドさん♡











これはミラノのドゥオモ。ゴシック建築の大傑作!2000以上の聖人の顔があり、135本も突塔が天を突き刺すように延びています。

ドゥオモの内部、荘厳な空間












榊のようなオリーブの枝












 4/1(日)、この日はイースターの一週間前で「枝の主日/聖枝祭/受難の主日」といいます。祝別されたオリーブの枝を神聖なるものとして貰い受け、みんな大事に家に持って帰ります。


次ぎは白大理石で美しい、ピサの斜塔(鐘楼)へ。この町で生まれた建築家ボナンノ・ピサーノの手により1173年に着工されました。高さ約55m、手すりもない傾いた塔、ゆらゆらと重力に引っ張られながら、293段の階段を上ります。
雨の中のピサ(左から洗礼堂、ドゥオモ、斜塔)
たしか、15年ほど前に来た時は、無料で自由に上がる事ができました。倒壊を防ぐ工事が終わった2001年以降は、予約制になり、荷物はクロークに預け、カメラだけ持って斜塔へ。1人17€、1回40人まで斜塔へ入れますが、時間制限があり2、30分間で下におりてこなければなりません。雨の日は、滑りやすいので、とても危険!大雨だと、滝のように上から雨水がどんどん流れてくるので、見学中止になる事もあるそうです。





支える人?
すり減った大理石の階段








上からはこんな感じ!














続きましてフィレンツェの花の聖母教会ドゥオモ(カテドラーレ)です。白・ピンク・グリーンの大理石の幾何学模様で飾られたれた大聖堂、素晴らしい!本当にこんなに沢山の大理石をどうやって運んだんだろう?石を組んだ職人たちの技、ここのドゥオモは表面だけに大理石を張っているらしいですがそれでも本当にすごい事です。

ドゥオモ、大きすぎて写真に入りません!!
ドゥオモの右側、ジョットが設計をした高さ85mの鐘楼です。414段の階段があり、テラスへ上がる事もできます。
奥に見えるのがクーポラ、展望台になっています

床のモザイクに、すいこまれそう!



































イースター(復活祭)前なので、紫の布がかけられています。イースターの日に、布が外されるそうです。


ドゥオモばかりでしたので、ここいらでローマのにぎやかな風景でもどうぞ。トレビの泉は、後ろ向きにコインを泉へ投げると願いが叶うという言い伝えがあります。コイン1枚だと再びローマに来る事ができ、2枚では大切な人と永遠に一緒にいる事ができ、3枚になると恋人や夫婦、わかれる事ができるらしいです。お隣の写真はスペイン広場。大きな階段があるところでは、どこの国でも、つい座りたくなるのでしょうかねぇ。ここも観光客が集まってきます。映画「ローマの休日」で、オードリー・ヘプバーンが扮する王女がジェラートを食べたシーンでもおなじみの場所です。
トレビの泉

スペイン広場



















この日はフリータイムができたので、ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョの絵を見にスペイン広場からちょっと移動。といっても、予約しないとボルゲーゼ美術館には入れませんので、ポポロ広場の横、サンタ・マリア・デル・ポポロ教会の中(祭壇の左側)にあるカラヴァッジョの礼拝堂を見に行きました。ね、穴場でしょう?

ここがサンタ・マリア・デル・ポポロ教会です

 この礼拝堂の絵、ステキでしたよ〜♪ただの写実的な絵とは違い、高い精神性をもった絵。演劇の一場面でも見ているような、光と陰の印象的な表現、息をのむような作品でした。この作品の写真は撮れませんので、皆さんにお見せできないのが残念です。











  旅の最後はヴァチカン市国にある、システィーナ礼拝堂やサン・ピエトロ大聖堂。宮殿の一番裏にあるシスティーナ礼拝堂、絵画史上の大傑作、ミケランジェロの「最後の審判」と旧約聖書創世記の9場面、天地創造から大洪水までを描いたフレスコ画があります。
システィーナ礼拝堂の壁画・天井のフレスコ画
 システィーナ礼拝堂に訪れたのは2回目。以前来た時は、修復直後だったようで、もっと色鮮やかににみえ、少し違和感を覚えたほど。今回は、それから年月が経ち、朝の光という事もあって、すんなり見る事ができました。人も多いですし、上ばかり見ていると、こけるといけないので、母の手を引きながら。

サン・ピエトロ大聖堂にあるピエタ





サン・ピエトロ大聖堂にある、ガラス越しにみえる、ミケランジェロ25歳の作「ピエタ」



サン・ピエトロ大聖堂










大聖堂の前を、中央を横切りたかったのですが、イースター前で設営準備。サン・ピエトロ広場まで広がりそうな位、たくさんの椅子が並べられていました。











こんな感じであっという間に8日間が過ぎていきました。イースター当日は、日本でしたのでドゥオモや大聖堂の様子が見られなかった心残りかなぁ。だけど、のんびりとしたいい旅でしたよ!!!






2012年4月17日火曜日

インドネシア 番外。

インドネシアのHedarから、写真が届きました。
メールのタイトルは、「Tompuの日本人」。つまり、私。
カメラを自分で持って撮る以上、自分のカメラに私自身が映ることはまずないので、現地での私自身が映った写真ももちろん手元にはないのだけど、前回のブログにばしばしいろんな方のお顔を載せさせていただいたので、私も顔を晒すことにします(お目汚しご勘弁)。

2012年4月7日土曜日

インドネシア紀行

日本が春本番前の3月末、一週間ほどインドネシアへ行ってきました!
これは、日本とインドネシアの「いりあい交流」を進めている一般社団法人あいあいネットの島上さんの立ち上げたプロジェクトで、スラウェシ島中部にある山村の暮らしを映像記録することを通し、お互いに様々なことを発見しよう、というもの。
もともとは2007〜2009年までの2年間のプロジェクトで、私はその後半の2009年に絵描き部隊として投入されることになり、現地へ2回ほど行ったのでした。

そして今回は、映像、文章、絵の三つを、いよいよ映画と本にまとめようという最終段階。なので、村へ行くというよりはひたすら街でディスカッションの一週間でありました。(iwa)

(続きは以下↓)


2012年4月5日木曜日

『荻町マップ』

『田島家絵巻』

『田島家絵巻』
(技術伝承館/岐阜県白川村荻町)
技術伝承館の旧当主の方の話をもとに、館が生活の場としてあった当時の様子を描いた共同製作。
●2001年/共同製作・works.3展示作品

『ムシロンリ』

 『ムシロンリ』(技術伝承館/岐阜県白川村荻町)
ムシロハタゴの動きを中心に、ムシロ織りの手順をひとつひとつ追った作品。一段ずつムシロが織られていく様子とその工程数を描いた。

1998年/共同製作・works.3展示作品
左の戸の側に置かれているのが「ムシロバタゴ」