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2012年7月17日火曜日

ベン・シャーンと福田平八郎

35℃をこす猛暑が続いていますね。節電と思い、控えていた冷房もとうとう、つけてしまいました。梅雨明けしたのは嬉しいけれど、熊本や大分の豪雨が気になります。災害がなく、もっと穏やかに過ごせたらいいのですが。

勉強会として参加しているグループ展。第6回から絵を出しています…
暑い時は涼しさを求めて、あえて外出するのも、いいかもしれません。私も先月グループ展をやっていたのですが、画廊や美術館へ足を運ぶのもよいでしょう。そんな暑い日に見にいった展覧会2つ、ご紹介します。










「ベン・シャーン クロスメディア・アーティスト
 ー写真、絵画、グラフィック・アートー」












ベン・シャーンはリトアニア生まれ、アメリカの画家。写真では載せていませんが、ポスターなど、ペンタッチのような線(実際は筆で描いていたそうです)に見覚えのある人は多いはず。日本では約20 年ぶりの回顧展です!
ベン・シャーンとの接点を考えてみますと…
昔、高校の先生からチラシを頂いた事があったり、ベン・シャーンが 通っていたアート・スチューデンツ・リーグ(米,NY) は、恩師や友人も通っており、私も見学にいった学校。仕事で使うテキストにも作品がたくさん載っており、とにかく色々ご縁があるみたいです。

いざ、福島県立美術館へ!!
あら?チケットが安いと思ったら、絵画作品19点と写真が出展していないとの事。この展示は巡回展でしたが、米国の美術館7館の所蔵作品、放射能の不安で福島だけ貸し出し取りやめ。ニュースで知っていたけど、残念な事です。ない作品はパネルなどで、フォローしてありました。でも、落ち着いた空間で作品が見られて よかったですよ♪

ベン・シャーンは、画家でもあり、デザイナーでもあります。当時、両方する人は少なかったのではないでしょうか。粟津潔や山藤章二、和田誠など影響を受けた日本人も多いようです。あと写真もステキでした!!記録的な写真なんだけど、何かあたたかい、ベン・シャーンの人間を感じるものでした。それから、写真をもとに絵を描いた事も知らなかったなぁ。ノーマン・ロックウェルのようなリアルな感じとは違い、個性的なちゃんと自分の絵になっていたから気がつかなかったのかもしれません。

「福田平八郎と日本画モダン」










 次に母の影響で私も好きになった、福田平八郎(1892~1974)。久しぶりにその絵を見てきました。単純化された形と明快な色調、絵に微笑みかけたくなるような作品たち。後半の展示にはなかったのですが、代表作には「漣」があります。

今回、心 引かれた作品は、平八郎が30代に描いた作品。先ほど説明した作風とは異なり、素直に写実的に描いた「牡丹」163.6×287.6の大きな作品。花びらの繊細な質感、妖艶だが、どこか奥ゆかしさまで感じる、絵に吸い込まれそうなぐらい見入ってしまいました。若い頃と晩年と、絵がどんどん変化したようにも見えるけど、おおらかさの中にも常に追求心があったのだと思います。

他には同時代に活躍した画家たちの作品もありましたよ。加山又造「千羽鶴」、奥村土牛「木蓮」、山口蓬春「榻上の花」、杉山寧「宋磁静物」、東山魁夷「白い嶺」、加倉井和夫「冱田」など。モダンでよい作品が多く、有意義な1日となりました。

これから暑い日々が続きます。私はもう既にバテ気味ですが、6月に酢と氷砂糖で漬けた小梅ジュースがいい感じになってきたので、 クエン酸たっぷりのこのジュースで何とか、のりきろうと思っています。皆さんもどうぞご自愛ください。

2012年7月9日月曜日

「小麦と武蔵野のくらし〜人が集まればうどん」

江戸東京たてもの園特別展「小麦と武蔵野のくらし〜人が集まればうどん」に行ってきました。


楽しかった〜。
知り合いの学芸員さんに隅から隅までとても丁寧にご説明いただいて、充実したひとときとなりました。


武蔵野地方って小麦文化なんだな、と改めて認識。
学生時代からほぼ武蔵野地方に住んでいますが、この地方の生活文化をそれほど意識したことがなかったので、自分の足下を考える良い機会になりました。


そういえば、上京した当初、「ちくわぶ」の存在に驚きましたが、これも小麦で作られてますから、生活に根ざした食文化なんだろうかと、ふと脇道に逸れたことを考えてみたり…。








たてもの園は移築された建築物がたくさん公開されており、それらひとつひとつを見て回るのは本当に楽しいです。
中でも、三省堂(文具屋さん)がすごかった〜。

店先のたたきから、奥の間に至るまでの両サイドの、床から天井まで壁一面の引き出し収納の見事さ!
判り易く言うと、「千と千尋の神隠し」に出てくる釜爺の居る引き出しが壁一面にあるあの部屋みたいな…。

いや〜、収納の妙というか、収納の超絶技巧ここにあり、というか…。


他にも乾物屋の鰹節の棚とか荒物屋の雑多な感じとか面白かったです。
面白かったし、なんとなく懐かしい感じ。
店内が土間と板の間に分かれてる感じがすごく懐かしかった。


また行こっと。




















2012年5月30日水曜日

天龍村のお茶畑 Tenryu-mura tea gardens

2012年5月20日(日)長野県下伊那郡天龍村へ出かけました。
We went to Tenryu-mura, Shimo-Ina-gun, Nagano-ken on Sun., May 20, 2012.

先日、放牧メンバーのAYAが数年前に描いた「南信濃村のイラストマップ」を覚えてくれていた方から連絡があり、天龍村で作っているお茶のパッケージデザインの相談を受けました。
そこでこの日、放牧メンバー5人で現地へ出かけてみました。

Recently, Aya, one of our member, recieved a request of  packaging design for the green tea made in Tenryu-mura village. It was the reqest from Mr.Miyazawa who remembered the Illustrated map which she drew several years ago.
And on this day, five of our members visited him to Tenryu-mura village.

東京から車で約5時間。長野県の南端、愛知・静岡両県に隣接する山村で、村の中央を天竜川が流れています。

It took about five hours drive from Tokyo. Tenryu-mura is a mountain village at the southernmost end of Nagano Prefecture, and contiguous to Aichi and Shizuoka prefecture.
Tenryuugawa river is flowing in the center of the village.

依頼主の宮澤さんを訪ね、まずは、茶葉をお茶へ加工する工場を見学させて頂きました。

生産者から次々と持ち込まれる茶葉を、機械で加工してゆきます。

蒸したり揉んだり、さまざまな工程がありますが、なんと4~5時間で緑茶が完成するそうです。

We visited our client Mr. Miyazawa at the tea factory. Soon, we were invited to the factory tour.

Here, the tea leaves carried in one after another by tea growers are processed by machine.

To our surprise, the fresh leaves become dried green tea within 4 or 5 hours after various processes such as steaming and rubbing.


摘んだ茶葉が入っているコンテナ /The gathered fresh tea leaves

天龍村のお茶を煎れていただきました。いい香り!
Mr.Miyazawa served us a cup of green tea. What a fragrant!

打合せを進める友子/Tomoko gets on with the meeting
残念ながらこの日、AYAは来られませんでしたが、代わりに友子が中心となって依頼主の宮澤さんたちと打ち合わせをしました。

今はお茶の最盛期。
大変お忙しい中、加工場の外で、パッケージデザインに対するご要望や、お茶についてのお話を伺いました。

お話を聞いているうちに、村内のお茶畑が見たくなった私達。

Unfortunately, Aya could not come with us this time, but instead, Tomoko took the lead and made arrangements with the client.

At this time of the year, tea picking reaches its peak. The factory is operating at full swing. So, we had our meeting just outside of the factory to save the time.

Listening to Mr.Miyazawa's requests to the packaging design, we begun to wonder if we could see one of the tea gardens on this occasion.


嬉しいことに、天龍農林業公社の男澤さんがお茶畑へ案内して下さることに。ほんと忙しいのにスミマセン!
(^_^;)

左の写真で、山の中腹に見えるのが 仲井侍(ナカイサムライ)という集落 。

Luckily we got Mr.Otokozawa, Mr.Miyazawa's coworker, to show a tea garden. We really thank him for taking time in his busy schedule!

In the photograph on the left, you can see a tea garden located half-way up the mountain side. This area is called NAKAI-SAMURAI.


急峻な土地に貼りつくような一面のお茶畑。
一同びっくり!

There we saw a carpet of tea plants looks like sticking to the steep mountain and were amazed by the scenery.


集落の中へ行き、その場に立ってみると、谷底へ吸い込まれそうに…。

We crossed to the opposite side and stood in the garden. I felt as though I was inhaled to the bottom of the valley.



斜面に石垣を積んでお茶を栽培しています。/Tea plants are grown on stone-lined stairs.




今度は、谷へ下りていきました。運転するのに、かなり勇気のいる下り坂とピンカーブだと思います。岩井ちゃん、樋口くん、おつかれさま。

After a while, we went down to the valley. I guess it takes a lot of nerve to drive such a downward slope with pin curves. Thanks to Tomoko and Junichi, the drivers.

川のすぐ傍まで続く茶畑/The tea garden following right down to the river side

わずかな滞在時間でしたが、天龍村の太陽、風、山、川、そしてそこに住む人たちが、お茶を育んでいることを少し実感できました。

今回の依頼主である宮澤さん曰く、
「天龍村のお茶は、じいさん、ばあさんが一所懸命守っている。それを自分たちが守るんだ、地域を守っていくんだ、という凛々しさをアピールしたい。」

…!このパッケージデザイン、なかなか大変なミッションのようです。
でもやりがいがあります!
デザイン担当のAYAもこれから天龍村を訪れます。

メンバーも一緒に知恵を出し合うことにしました。まだ何もアイデアはないのですが。
さてさて、どうなることやら…。

つづく(予定)。

Although it was only a few hours stay, it gave me a small understanding of how the tea gardens in Tenry-mura are grown by its surrounding environment and people who live there.

Mr.miyazawa says,
"Our tea has been produced by hard working grandpas and grandmas of the village. And, we are committed to preserve our gardens and home by selling our tea.  I want to show our dignity to the people outside the village."

Whoa! That brings a sense of mission to the packaging design. But it's fun and challenging.
Aya, who is in charge of the packaging design, is going to visit the village in June.

And five of us decided to share ideas together and work with her. Though, I have no idea to share with at the moment.
We'll see how it goes.

To be continued later.  ( I hope. )

※海外からのアクセスがあるということで、今回は試しに英訳をつけてみました。
I hear that there are accesses from overseas to our homepage, and so I attached English translation for trial.

2012年5月1日火曜日

グループ現代ドキュメンタリー特集

放牧舍もたびたび個人的なお仕事などでお世話になっている、映像制作会社・グループ現代の特集上映が渋谷のアップリンクで開催中〜!

http://www.uplink.co.jp/factory/log/004407.php

ラインナップのなかで私が見たのは、『ミツバチの羽音と地球の回転』と『医す者として』、『農薬禍』の3本。

『ミツバチ』は、瀬戸内海の上関の原発建設に反対する島の人を追ったドキュメンタリー。この映画が完成した頃は、まだ世間も原発に対して無関心…というか、知識や実感のない人が多かったと思うけれど、今はぐっと身近な問題として、捉えられるはず。

『医す者』と『農薬禍』は長野県の佐久病院の、主に農民と関わり続けた地域医療のドキュメンタリー。「医者にかかるのは死ぬとき」と言われていた戦後の農村、病院で患者を待つのではなく、自ら農民のもとへ出掛けて巡回診療を始めた佐久病院のお医者さんたち。そして現代、地域医療の核として巨大病院へと成長した佐久病院。
「病院で働くときは専門医として、地域に出るときは何でもできる医者として。二足のわらじを履け」という故若月健一さんの言葉が印象的。全体的にソフトな仕上がりの『医す者』に対して、農薬をバンバン使っていた頃の人体への影響を記録した短編『農薬禍』を併せてみると、農民とお医者さんの壮絶な医療の現場が、見えてきます。

ラインナップ中、『医す者』『内部被曝〜』の2作品以外は、5月5日までの集中上映です。